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おばま工務店的
家づくりメソッド

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理想の家と、住みやすい家は違う

夢を全部詰め込んだ家が、住みやすい家とは限らない

「住みやすい家」を考えるのがこのテーマです。
家をつくる時には、あれもほしいこれもほしいと夢がどんどん膨らみますよね。それはそれで楽しいし、おおいに結構なことだと思います。ただ、それらの夢を全部詰め込んだ家が住みやすい家かどうかは、また別問題。
つくってはみたけれど、ほとんど使わない客間。物置と化してしまった書斎。何をどこにしまったかわからなくなるほどたくさんある収納。「こんなはずじゃなかった!」とならないためにも、住みやすさとは何かをよく考え、自分の中で優先順位をつけておくことが大切です。
私たちがお客様に申し上げている「住みやすさ」を考える上での大切な要素をお伝えいたします。

住みやすさのために考えておきたいこと

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1

一番大切なのは家族の健康

呼吸する自然素材がやはり安心

呼吸する自然素材がやはり安心

間取りよりも何よりも、最優先しなくてはならないのは「健康に暮らせる」ということです。本来、住宅は安全なものであり、住む人が病気になるのはおかしいのですが、残念ながら住宅が原因となって、アレルギーや化学物質過敏症などの症状が引き起こされているという現実があります。かつて木・土・石・紙などを使って家を建てていた頃には、そうした問題は皆無でした。現在は国によって新建材にも化学物質使用の制限が加えられていますが、それよりも初めから自然素材を使った方が良いことは明らかですよね。
樹齢50年の木は、その生きてきた年数と同じだけ、家の材となってからも寿命を保つと言われます。きちんと手入れをしてやれば、もっと長生きします。そしてその間、湿気が多い季節は湿気を吸い、少ない季節は湿気を放出してくれるのです。梅雨時でも無垢の木の床はさらっとしているでしょう?あれがそうです。同様に漆喰の壁も調湿効果をもっています
何より自然素材は心を落ち着かせます。自然を征服するべき相手と見なして来た西洋とは異なり、日本人は大昔から自然を母のように慕ってきました。障子、縁側、坪庭・・・・すべて自然と住まいを連続させるための工夫です。自然を感じて暮らしたいというのは、日本人の根源的な欲求。やはりそれを叶える家が住みやすい家なのではないでしょうか。

一番大切なのは家族の健康

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2

部屋数はできるだけ少なく、可変型の間取りに

家族の成長と、ライフスタイルの変化を予測しよう

部屋数はできるだけ少なく、可変型の間取りに

もうかなり前のことですが、ある新婚さんのお住まいを建てさせていただきました。鍋パーティをするので来ませんかとお誘いを受けて、喜んで出かけました。話もはずんだところで「子ども部屋はどう使っているの?」と聞いてみました。その家の2階は、夫婦の寝室と子ども部屋が2部屋という間取りになっていたのですが、「子どもはまだなので、全く使っていません」という答えが返ってきました。
その答えを聞いて「しまった!」と思いました。子供部屋を広いワンルームにしておけばよかったと思ったのです。そうすれば子供が小さい間はそこをベッドルームにし、家族みんなで広々とやすむことができます。寝室はとりあえずお客様用、あるいは納戸として使います。そして子供たちに自立心の芽生える年頃になって初めて、ワンルームを区切って個室をつくれば良いのです。
このご夫婦とお話しして以来、子供さんがまだいらっしゃらないか幼児であれば、ワンルームにドアを2つつけてはどうかとお話ししています。

部屋数はできるだけ少なく、可変型の間取りに

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3

おしゃれで動線の良い家をつくろう

"使いやすさ"が心から寛げる空間を生み出します

おしゃれで動線の良い家をつくろう

とてもおしゃれな家に住むと気分が昂揚しますよね。いつもきれいにしておこうと思うし、お客様を迎えるのも楽しみになることでしょう。それはとても良いことだと思います。ただし、「動線が良ければ」の話です。
例えば見た目はとても素敵なお家でも、1階で洗濯をして2階のベランダに干し、1階に持っておりてアイロンがけをし、また2階のクロゼットにしまわなければならないとしたらどうでしょう。夏場などは日に何度も洗濯をしますから、主婦にとっては重労働ですよね。そのようなことが積み重なると、いくら素敵でも自分の家をあまり好きだと思えなくなるのではないでしょうか。
好きだと思えないと家を大切にしないから、なんだか家自体もだんだんさびしい感じになっていってしまう。悪循環です。反対に家族に愛されている家はなんだか得意そうに見えますし、必要な時に必要な手入れをされて長持ちします。家を長持ちさせるためにも、おしゃれな家で動線の良い家をつくりましょう。

おしゃれで動線の良い家をつくろう

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4

設備は自分たちの生活スタイルをよく考え

あこがれだけで選ばないようにしよう

同じことをしてもAさんは大満足、Bさんは不満顔という結果になりやすいのが家の設備です。
例を挙げた方がわかりやすいと思うので、書き出してみます

食器洗浄乾燥機
食器洗浄乾燥機

仕事をしているので少しでも他の用事をする時間がほしい私。食洗機を使いだしてとても楽になりました!

食器洗浄乾燥機

3人家族なので食洗機に1回分を収めてもまだスペースがあり、なんだかもったいなくてほとんど手で洗っています。食洗機の洗い上がりより手の方が早いし。

食器洗浄乾燥機
ユニットバス
ユニットバス

広さにこだわって1.25坪のユニットバスにしました。子供2人と3人で入ってもゆったり!

ユニットバス

アパート暮らしだったので広いお風呂にあこがれ、1.25坪の浴室にしたのですが、「一番ブロ」が寒い。おまけに掃除も大変。こんなことならお風呂よりリビングを広くしたら良かった…

ユニットバス
キッチンレイアウト
キッチンレイアウト

あこがれの対面キッチンにしました。会話しながら調理できるし、洗い物がたまってもダイニング側からは見えないし、満足しています。 

キッチンレイアウト

食卓のお皿を一度カウンターに上げて、またシンクに下ろす…二度手間がかかるんですよ。いまは家族全員に食べ終わった後のお皿はシンクまで運ぶように言っています。

キッチンレイアウト

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5

暑さ・寒さを感じられる家

自然と仲良くして元気な子供を育てよう

高気密・高断熱で施工された家が一時注目を集めました。確かに省エネルギー化の時代で、機能的には冷暖房効果の高い住宅として評価されています。しかし、その環境は人間にとって果たして幸せだろうかとわたしたちは思うのです。
冷暖房効果の高い住宅ということは、冷暖房を使うということですよね。それよりもできるだけ使わなくても済むような住宅、夏は少々暑く、冬は少々寒いくらいの住宅でもわたしたちは良いような気がするのですが、みなさんはいかがでしょうか?
特に子供たちは、大人になっていろんな環境に対応していかなければならないのに、暑いとか寒いとか言って将来生きていけるのかな、と山育ちの木こりおじさんとしてはちょっと心配に思います。できるだけ電力や化石燃料に頼らず、暑さや寒さもほどほどに和らげてくれる家。そんな家をおばま工務店ではつくっていきたいと思っています。

暑さ・寒さを感じられる家