11.5代目 有村 康弘家づくりについて 2015.12.27
木の家の価値を伝えたい11.5代目です。
今日は、今年最後のお引き渡し!
完成まで、4年の歳月を必要としたお家です。
この土地、以前はこういう感じでした。
土地と言うよりは、山と言う方が正しいかもしれませんね^^;
でも、この木が全ての始まりだったんです。
ここに植えてある杉は、お施主様であるTさんのおじいちゃんが植えた木。
残念ながらTさんが小さい頃に、お爺様は亡くなってしまいます。
しかし!植えた木は、ずっと残っていました。
植えた時の、おじい様の気持ちはきっとこうだったと思います。
「いつか自分が植えた木を、子や孫に使ってもらいたい。」
なぜなら、木は植えてもすぐに大きくならないからです。
そこでTさんは思います。
家を建てるなら、この木を使って建てたい。
自分の子供にも、おじいちゃんの想いを感じてほしい。
そんな想いで、家づくりがスタートしました。
山を切り開いて、家を建てるのは並大抵のことではありません。
何回も壁にぶつかったのですが、不思議なことに色々なご縁でうまくいき
誰かに導かれているのかな?!と感じるくらい奇跡が起きました。
今思えば、お爺ちゃんが見守ってくれていたのかなと思います。
クロガネモチという木を使ったテーブルと座卓。
この木も、おじい様が大切にされていた木で
まさか自分たちも、こんな風に使えるとは思ってもいませんでした。
だって、最初はこんな感じだったんですよ。
それを製材して、版木にしていきます。
住まいず史上、初めてのクロガネモチの加工。
木が暴れるので、とても加工が難しかったのですが
Tさんの想いをカタチにするため、加工スタッフも試行錯誤で頑張りました!
みんなで、あーでもないこーでもないとしているうちに
いいアイデアって浮かぶんですね~
そうして出来たテーブルですから、気合の入り方が違います。
完成品を見て、本当に喜んでいただけました^^
そんな喜んでいる姿を見ながら、その時に思ったんです。
「あ、自分たちの仕事は家を作ることじゃないんだなって」
どういうことか、分かりにくいかもしれませんが
今回の家や家具は、お爺様が残した木がなければ出来ませんでした。
木=子や孫への想い
木を使う事で、想いを繋ぐお手伝いが出来たと思ったんですね。
家づくりは絆づくり
想いをカタチにする仕事をしているんだぁと、改めて実感しました。
そういう仕事をさせて頂き、感謝です^^
Tさん、お引き渡しおめでとうございました!
激辛の件は、覚えてますよ(笑)