11.5代目 有村 康弘家づくりについて 2016.01.23
木の家の価値を伝えたい11.5代目です。
今年初の伐採式。
伐採式とは、自分の山の木を使って建てるお客様が
山の木を使う前に、山の神様に感謝して象徴的に木を1本伐る儀式。
式の場面では、家を建てる方が
山を育てた方に感謝状を贈る場面があります。
今回の場合、山に木を植えて育てたおじい様は既に亡くなられていたのですが
その山をずっと守ってきたご両親に感謝状を渡して頂きました。
建てる立場としては、大好きなおじいちゃんが植えて育ててくれた山の木を使えること。
山を守ってきた立場からすると、山の木を家に使ってもらえること。
それぞれの想いが溢れて、立ち会った方の目には涙がうっすらと。。。
その昔、山を持つことはステータスであり財産でした。
時代の流れによって、木の価格は下落。
木に値段がつかなくなったので、山の価値も失われていきます。
金額の問題があったとしても、そもそもご先祖様が育ててきた山は
決してお金や地位の為だけに持ったわけではありません。
子や孫の世代に使ってほしい。
そして、幸せになってほしい。
そんな先代たちの想いが、山には詰まっています。
年輪の刻まれた数だけ歴史がある山の木。
植えた人たちの想いを繋げたいなと
改めて思った伐採式でした。